緩和検索

曖昧な意図を伝える検索「京都で豆腐とか湯葉とか京都っぽい和食を食べたい」

検索をするときに「コレ」という明確な意図がユーザに無いことも多くあります.

例えば,「京都で豆腐とか湯葉とか京都っぽい和食を食べたい」と思ったとしても, 「京都で豆腐とか湯葉とか京都っぽい和食を食べたい」とクエリに入力しても結果は出ませんし, 「京都 豆腐 湯葉 和食」とクエリに入力したとしても,満足行く結果は得ることができません.

緩和検索では,ユーザの意図を汲み取り,ユーザがどういった事をしっかり検索したいのか, どういったことはそれほど意図が強くないのかという点を緩和度として考え, その緩和度の度合いによって検索クエリを緩めて検索することを可能とします.

例えば,「京都 豆腐 和食」というクエリで,「京都は外せない」「豆腐以外でもいい」 「和食であったらいいな」という程度の意図の時に,外せないと考えている京都を中心に, 京都と豆腐の語の関係,京都と和食という語の関係を考慮し,京都であれば豆腐以外には 湯葉や京野菜の可能性がある,京都と和食の関係であれば,イタリアンも可能性があるのでは といったことを推定し,裏側で様々なクエリを実行して結果を取得し,総合的にランキングして ユーザに提示するというものです.

なお,下記ではユーザは検索クエリの各語に対する意図をクエリの入力速度として伝えていますが, 「?」や「???」などを追加して緩和度を指定することも可能です.

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[編集]業績

  • Yasufumi Kaneko, Satoshi Nakamura, Hiroaki Ohshima, Katsumi Tanaka: Query Relaxation Based on Users' Unconfidences on Query Terms and Web Knowledge Extraction, ICADL 2008, LNCS 5362, pp. 71-81 (Dec. 2008).
  • 金子恭史, 中村聡史, 大島裕明, 田中克己: 緩和度付き検索語の意味関連分析による検索意図推定とそのクエリ入力インタフェース, 日本データベース学会論文誌 Vol.7, No.1, pp.181-186 (2008/06).
  • 金子恭史, 中村聡史, 田中克己: 緩和の意図を伝えられる検索システムにおける話題の独立性・網羅性を考慮したランキング手法の提案, 楽天研究開発シンポジウム2009, pp. 25-28 (2009/11).
  • 金子恭史, 中村聡史, 大島裕明, 田中克己: 緩和度付き検索語の意味関連分析による検索意図推定とそのクエリ入力インタフェース, DEWS2008 (2008/03).
  • 金子恭史,中村聡史,田中克己:緩和度付きキーワードからなるクエリの構造に基づく質問修正, 電子情報通信学会・日本データベース学会・情報処理学会第1回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2009), A9-6, 2009年3月.
  • 金子恭史,中村聡史,田中克己,“緩和検索における各ページの話題の共起性に基づくランキング手法の提案”,第149回データベースシステム研究発表会,Vol.2009-DBS-149 No.4,2009年11月.
  • 金子恭史,中村聡史,田中克己,“緩和検索におけるクエリの構造推定に基づくユーザの意図を反映したランキング手法”,情報処理学会第72回全国大会